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- 2019年9月19日
天球に存在しない、幻影の星。ラーフ・ケートゥは他の惑星とどう違う?
今回は、インド占星術の9つの惑星(ナヴァ・グラハ)の中でも特異な存在、ラーフとケートゥの謎にせまってみたいと思います。 ラーフ・ケートゥとは、実際の天球には存在しない影の惑星(チャヤ・グラハ)。 月と太陽の軌道の交点であり、計算によって導き出されるSensitive Point(感受点)のことです。その名称はインドの神話を起源としており(「太陽を喰らう竜、月を呑む悪魔」参照)、西洋占星術においてもドラゴンヘッド、ドラゴンテイルというかたちで解釈に取り入れられています。 一応、「惑星」のひとつである以上、基本的に他の水星、土星などと扱いは変わりません。ホロスコープにおいて在住したハウスに影響を及ぼしますし、つくづく不思議だなーと思うのですが、ダシャーにおいても一定の期間を担当し、しっかり機能します。 しかしこのラーフとケートゥ、特に初心者には取り扱い注意の惑星でもあります。 なぜか。 それは、実在しない幻の惑星だけあり、他の惑星に適用できるルールがラーフ・ケートゥに関しては通用しなかったりするからです。 いわば惑星界の「はぐれ者」ってわけですね。


- 2019年9月11日
ナクシャトラ【アシュビニー】の象意
位置:牡羊座 0° 0′ 〜 牡羊座 13° 20′ 支配星:ケートゥ 方向性:ティルヤン=ムカ(前方)※ 性質:クシプラ=ラグ(動的・短小)※ 生理・病気:膝、足の甲 象意: 動きの速さ、交通、理解力。 医療、癒し。上品さ。宝石の愛好。 鉄や銅の採掘や製造。裁判所。病院。 シンボルは馬。馬の頭をした医療の神、アシュビニー・クマーラを支配神とする。 ※ティルヤン=ムカに適した活動・・・旅行、乗馬、道路建設など ※クシプラ=ラグに適した活動・・・建設や店舗の開店、学業、芸術の学習など ナクシャトラとは? 黄道360°を27分割した星座のことで、360°÷27=13° 20′がひとつのナクシャトラの幅となる。月が毎晩ひとつのナクシャトラから次のナクシャトラに動いていくように見えるため、「月の花嫁」とも呼ばれる。ナクシャトラはダシャーの惑星や期間を決める重要な要素であり、他にもムフルタやホロスコープの解釈などに用いられる。


- 2019年9月3日
炎と水の境界【ガンダーンタ】とは?
Salam!アキュバルです。 インド占星術って世間的にはどんなイメージなんですかね。 「アガスティアの葉」みたいなエキゾチックなイメージ?ヒンドゥー教のスピリチュアルなイメージ? 色々あると思いますが、実はインド占星術は医学や数学、建築みたいな「実学(アパラ・ヴィディヤ)」なんですね。つまり、精神性や前世など、その人のスピリチュアリティを取り扱うものではなく、基本的には現実的な問題に対処するために存在するということです。 とはいえ、以前の記事でも解説してきたように、インド占星術はもちろん心理分析もできるし、(僕はやりませんが)前世や来世も占うことができるそうです。そして、その人にサイキックな力、いわゆる「霊能」が備わっているか、なんていう観点から見ることもできます。 以前の記事「【対面鑑定】蛇の領域「サルパ・ドレッカナ」は何をもたらすのか?」ではタロット占い師の方のホロスコープを取り上げ、サルパ・ドレッカナについて解説しました。このサルパ・ドレッカナは傷をもたらす一方で霊的体験や神秘的能力をもたらす領域として有名ですが、ホロスコープ上で「霊能」を

