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【ジェイミニ占星術】とっても重要なチャラ・カーラカ


ミュンスター大聖堂の天文時計(ドイツ)

今回もジェイミニ占星術の技法について解説していこうと思います。

ジェイミニについてはすでに二回記事で取り上げており、星座の三分類とパダの計算法について簡単に解説しました。

さて今回は、ジャイミニ占星術を理解する上で欠かせない要素のひとつであるチャラ・カーラカについて。

カーラカというのは表示体という意味で、どのハウスにあるとか、どのハウスを支配しているかに関係なく、「惑星それ自体」に意味があるということ。

わかりやすい例でいうと、太陽は父親や権力をあらわし、金星は恋人や芸術をあらわしますよね。このようにさまざまな意味・象徴が付与された惑星をスティラ・カーラカと呼び、例えば

「太陽は父親のスティラ・カーラカである」なんて言い方をします。

ジェイミニ占星術においてもこのスティラ・カーラカは使用されますが、ジェイミニにおいてはもうひとつ、異なった算出法で導き出されるカーラカがあります。

それがチャラ・カーラカです。

チャラ・カーラカの算出方法



異なった算出方法、といってもぜんぜん難しいことはありません!

ただ、惑星の度数(惑星の隣に表示されている数字)を見て、度数の高い順にカーラカを決めていくだけ。

度数の高い順から、

1. AK(アートマカーラカ)  ....自分

2. AMK(アマティヤカーラカ)....職業

3. BK(ブラトリカーラカ)  ....兄弟姉妹

4. MK(マトリカーラカ) ....母親・家

5. PK(プトリカーラカ)    ....子供・学習

6. GK(ギャーティカーラカ)  ....敵・障害

7. DK(ダラカーラカ) ....配偶者・死

とカーラカを割り振っていきます。

あ、チャラ・カーラカに関してはRa・Keは含まれません(Raを含む8惑星をチャラ・カーラカとする説もあったが、K.N.Raoによって否定された)。

こうして見ると、AKは「自分」の1室、AMKは「仕事」の10室、MKは「母親」の4室など、それぞれ特定のハウスと象意が重なることがわかりますね。

チャラ・カーラカを割り振ってみよう!


以前の記事俺はまだ本気を出してないだけ?象意反転の【ニーチャバンガ・ラージャ・ヨーガ】で取り上げたアル・パチーノさんに再び登場していただきましょう。

1. Mo 28:39 → AK

2. Ve 27:36 → AMK

3. Ma 22:42 → BK

4. Me 18:21 → MK

5. Su 12:15 → PK

6. Sa 11:28 → GK

7. Ju 2:07 → DK

度数にしたがってチャラ・カーラカを割り振ると以上のようになります。

簡単ですね。

こうして割り出したチャラカーラカでダシャーを読み解いていくわけですが、そのままホロスコープの静的分析に使えることもあります。

例えば、職業を意味するAMK(アマティアカーラカ)は芸術の金星で、「達成」の11室にある。しかも、金星は定座で強い。

俳優業で大成功したアル・パチーノらしい強力な配置ですね。

また、配偶者をあらわすDK(ダラカーラカ)は障害をあらわすGK(ギャーティカーラカ)と10室でコンジャクト。

アル・パチーノは過去に名だたる女優たちとの交際をスクープされていましたが、一度も結婚はしていません。また、演技コーチ、女優との間にもうけた子どもが三人いますが、いずれも職場(10室)での出会いであることが特徴ですね。

まあ、ちょっとそれらしい分析もできないことはないのですが、やはりダシャーを見てから判断するのが定石でしょう。

というわけで、ジェイミニ占星術シリーズはまだまだ続きます。

次回は、ジェイミニの基本にして最重要ともいえるジェイミニ・アスペクトについて解説してみたいと思います!

惑星の強さをあらわす指標のひとつ。自分の支配する星座に在住することで、その惑星のポジティブな意味が引き出される。

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