【インド占星術のキホン】ハウスの4分類について学ぼう
- blueastrologer

- 10月30日
- 読了時間: 4分

カテゴリに「インド占星術のキホン」を追加しました。
こちらではインド占星術に興味があってこれから学びたい方、また学び始めたばかりの方にとって「入口」となる考え方、「絶対に外せない」基礎知識について紹介していきたいと思います。
すでに過去記事もこのカテゴリにいくつか並んでますので、よければご参照ください!
今回はハウス分類について。
このサイトを開設してもう7年経ちますが、実はまだ一度もちゃんと解説したことがありませんでした。。。
しかし、インド占星術を学ぶうえでこの「ハウス分類」は最重要の概念であるといっても過言ではありません。なぜなら、インド占星術のリーディングにとって最も重要なのは「星座」ではなく、「ハウス」だからです。
インド占星術におけるハウス分類は色々ありますが、「基礎の基礎」にして最重要と言えるのは次の4分類です。
ケンドラ
トリコーナ
ウパチャヤ
ドゥシュタナ
実際にレッスンを受けている方や書籍を読み進めている方は、それこそ耳にタコができるほど聞かされている用語ではないでしょうか?
では、これらの4つのカテゴリについて解説していきます。
ケンドラ・ハウス

ハウス‥‥‥1,4,7,10
在住する惑星‥‥‥吉星が好ましい。凶星の在住は健康にはあまり良くない。
ラオ先生のホロスコープ(上図)を使用します。
太字で囲んだハウスがケンドラ・ハウスです。
ケンドラ・ハウスはホロスコープの「要」とも言うべき、最も重要なハウス。
まさに「大黒柱」となるハウスで、ケンドラ・ハウスのクオリティがホロスコープの強さを左右するといっても過言ではありません。
別名は「ヴィシュヌ・スターナ」。世界の維持と守護を司るヴィシュヌ神の加護をあわらすとされる室です。
ケンドラの強さとしては、10室が最強。次いで7室,4室,1室の順番になります。
トリコーナ・ハウス

ハウス‥‥‥1,5,9
在住する惑星‥‥‥吉星が好ましい。凶星の在住は好ましくない。
トリコーナ・ハウスに該当するのは三つ。「トリ」は3ですね。
1室がケンドラと重複しています。つまり、1室はケンドラとトリコーナ両方の働きを持っているということです。
トリコーナ・ハウスの別名は「ラクシュミ・スターナ」。ラクシュミーとはヴィシュヌ神の妻にして幸運と豊穣の女神です。
5室には「過去性の功徳」、9室には「現世の功徳」という象意がありましたが、まさにこれらを含むトリコーナ・ハウスは本人の「幸運と功徳」を象徴します。特に9室はホロスコープ全体のクオリティにも深く関わります。
トリコーナ・ハウスの強さとしては9室が最強、次いで5室、1室という順番になります。
ウパチャヤ・ハウス

ハウス‥‥‥3,6,10,11
在住する惑星‥‥‥凶星が好ましい。
ウパチャヤ・ハウスは「努力と改善」の室です。最初は試練や障害をもたらすかもしれませんが、それは継続的な努力によって改善されていきます。
在住するのは凶星が好ましいですが、吉星が在住するのが別に悪いというわけではありません。ウパチャヤの吉星は富に関係します。しかし、ウパチャヤの「努力」という象意はやはり凶星によって引き出されると考えて良いでしょう。
ただ、凶星の在住はせいぜいひとつがベスト。ふたつ以上の在住はそのハウスのテーマに関して問題を引き起こす可能性があります。
ちなみに10室がケンドラと重複しています。10室はケンドラでもあるので、凶星の在住は健康面においては良くありません。この点少し注意が必要です。
ウパチャヤ・ハウスの強さの序列としては、11室が最強。次いで10室、6室、3室という順番です。
ドゥシュタナ・ハウス

ハウス‥‥‥6,8,12
在住する惑星‥‥‥空っぽがベスト。もしあるなら吉星のほうが良い。
ドゥは「悪い」という意味で、その名の通り、病気や怪我、失敗や損失など人生のネガティブな側面を象徴します。別名トリク・ハウス。「トリ」なので、やはり属するハウスは3つです。
ドゥシュタナ・ハウスには何も惑星がないのが良いとされています。ここが深く傷ついている場合、絡んでいるハウスや惑星のテーマに関して何かしらの問題を引き起こすと考えていいでしょう。
ちなみに6室はウパチャヤ・ハウスと重複しています。なので、凶星が在住する場合は「改善」の暗示があり、必ずしも悪いわけではありません。
ドゥシュタナ・ハウスの強さの序列は8室が最悪。次いで12室、6室の順番になります。

見づらいかもしれませんが、以上の4分類をすべて表示すると上図のようになります。
繰り返しますがこのハウスの分類法は非常に重要で、たとえばラージャ・ヨーガなどはこの分類がちゃんと頭に入っていないと理解できません。 ホロスコープを理解するうえでの大切な足がかりになりますので、よく覚えておいてください。
今後も、この「インド占星術のキホン」コーナーでは、初心者に役立つ基礎知識の数々を紹介していきたいと思います!




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