山口県の2歳男児、奇跡の救出劇。インド占星術でみると、どうなる?
山口県周防大島町で、12日から行方不明になっていた男の子が3日後の15日朝に発見された事件。
2歳の男の子の脅威の生命力、そして「奇跡の救出劇」の立役者となった78歳のスーパーボランティア、尾畠春夫さんの活躍が世間の耳目を集めました。
僕も一連の報道をみましたが、男の子を家族に引き渡したあと、謝礼を断って颯爽と去るその姿に、「こんなカッコイイ大人がいたんだ」と胸の空く思いがしましたね。
酷暑が列島を覆う中、どこか爽やかな風が吹き抜けていったような心地でした。
さて、ニュースによれば、曽祖父の家から海に向かい、途中で理稀ちゃんが引き返してそのまま行方がわからなくなったのが、12日の10時半以降。
イベントや組織が発足する、事件が発生する「その時間、その場所」でホロスコープを作り、物事の吉凶を占うのがインド占星術のプラシュナと呼ばれる分野ですが、今回の事件、インド占星術にはどう出ているのでしょうか?
客観的には危険な状況。でも本人はそれほどでもない?
理稀ちゃんが失踪する前、家族で海に出かけたという8月12日の10時30分、山口県周防大島町でホロスコープを作成しました。
ただし、時間は「だいたい」だと思うので、ホロスコープの精度には確証が持てません。なので、今回は分割図は使いません。
まず「安否」をあらわす4室に注目してみると、凶星である土星が在住し、危険があることがわかります(理稀ちゃんが歩いていったのは大人でも危険な勾配の道でした)。 なおかつ、ラグナ(自分自身をあらわす)を支配する水星は12室を支配する太陽とコンジャクトしています。12室の「喪失、隠れる」などの象意が強調され、あまり良くありません。
しかし一方、このホロスコープにはポジティブな面もたくさんあります。
・ラグナに吉星である金星が在住。2L(家族)と9L(幸運)を支配している。
・ラグナを支配する水星が11室(獲得・利得)に在住している。 ・ラグナと月がスバーカルタリ・ヨーガ※。客観的には危険な状況だが、緑と水に囲まれ、本人は恐怖心もそれほどなかったのかもしれない。
今回無事に生き延びることができた理由として、医師は
(1)木陰や沢がある比較的涼しい場所にいた
(2)パニックを起こさなかった
(3)あまり動かなかった
などを挙げています。
やはり2歳児ということもあり、無用な恐怖心を起こさなかったことが幸いだったのではないでしょうか?
無傷の木星=尾畠さん?
インタビュー中、さりげなくトンボが止まるのもすごい
さて、こういった失踪(誘拐かもしれない)事件のケースでとくに重要になるのは、7室です。
7室は一般的には対人関係ですが、プラシュナにおいては「誘拐犯」という意味もあります。
ホロスコープを見てみると、7室には凶星の影響はまったくなく、無傷。さらに7室を支配する木星もまったくの無傷。つまり、7室のクオリティは素晴らしく高い。
「誘拐犯」をあらわす可能性のある7室ですが、この場合は「発見者」である尾畠春夫さんをあらわしているのではないでしょうか。
尾畠さんは山を登って沢に座り込んでいる理稀ちゃんを保護し、警察に渡すように言われても「家族にこの手で抱いて連れて帰ると約束した。たとえ大臣が来ようが、直接家族に引き渡す」と言って、自分で家族のもとに連れて行きました。 7室を支配する木星は2室(家族)に在住しています。また、木星は「年配、年上の人」「尊敬されている、学識のある人」を表します。
ラグナロードの星座=理稀ちゃんの居場所?
また、興味深いのはラグナロード(自分をあらわす)の水星が在住しているのが、水の星座である蟹座であることですね。理稀ちゃんが発見された、水が豊かな沢の映像をニュースで見た人も多いでしょう。
そして蟹座に在住している惑星からは、付近に「強くて高くて幹が太い樹木」「実がならない樹木」が生えているという暗示が読み取れます。
これは、理稀ちゃんのいた沢が竹藪の近くだったことを表しているのかもしれません。
・・・と、まあいろいろ書いてきましたが、これらは全て「後付け」の説明です。事件直後にこうした予言ができるのかと言われれば、僕にはまだ無理でしょう。しかし少なくとも、こうしたかたちで当時の状況がホロスコープに示されていることは興味深いですよね。
こうした失踪事件でいつか、インド占星術で何かのかたちで役に立てる時が来るのだろうか。
何はともあれ、理稀ちゃんが無事で本当に良かったです!