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炎と水の境界【ガンダーンタ】とは?



インド占星術って世間的にはどんなイメージなんですかね。

「アガスティアの葉」みたいなエキゾチックなイメージ?ヒンドゥー教のスピリチュアルなイメージ?

色々あると思いますが、実はインド占星術は医学や数学、建築みたいな「実学(アパラ・ヴィディヤ)」なんですね。つまり、精神性や前世など、その人のスピリチュアリティを取り扱うものではなく、基本的には現実的な問題に対処するために存在するということです。


とはいえ、以前の記事でも解説してきたように、インド占星術はもちろん心理分析もできるし、(僕はやりませんが)前世や来世も占うことができるそうです。そして、その人にサイキックな力、いわゆる「霊能」が備わっているか、なんていう観点から見ることもできます。


以前の記事「【対面鑑定】蛇の領域「サルパ・ドレッカナ」は何をもたらすのか?」ではタロット占い師の方のホロスコープを取り上げ、サルパ・ドレッカナについて解説しました。このサルパ・ドレッカナは傷をもたらす一方で霊的体験や神秘的能力をもたらす領域として有名ですが、ホロスコープ上で「霊能」を示す印はもちろんそれだけではありません。




神秘体験のホロスコープ



こちらは、先週末に鑑定させていただいたアッシュさん(ハンドルネーム)のホロスコープ(ご本人の許可を得ています)。

実はこの方、芳香現象(誰もいないのに良い香りがする)や予知、物質化現象など、数々の神秘的体験をしています。


ここではその真偽を議論することはしませんが、ホロスコープには確かに神秘体験を示すような印がいくつか存在します。


ここで注目したいのは、ラグナロード※1である火星と、の位置。

度数を見ると、火星も月も約3度と、蟹座と獅子座のほぼ境界線上に位置していることがわかります。


実はこの境界線はガンダーンタと呼ばれ、危険と同時に、時にサイキックな体質などもあらわすSensitive Zoneなのです。




炎と水が混ざり合う場所


ガンダーンタの境界

実は、星座の始めと終わりの各±3度はもともとラーシサンディと呼ばれ、そこに位置する惑星は力を失うという原則があります。

そして、その中でも特に蟹座と獅子座、蠍座と射手座、魚座と牡羊座の境界はガンダーンタと呼ばれ(上の図で赤く表示)、特に危険な領域とされているのです。


なぜか?

そこは、火の元素と水の元素が混ざり合い、一番激しい反応を起こす境界だからです※2

燃え盛る炎に大量の水をぶっかけた時の科学反応を想像すると、なんとなく納得できますよね。


アッシュさんの場合、ガンダーンタに位置しているのはラグナロードの火星。特にこういう場合、Sensitiveな体質が強化されるものと思われます。

なぜなら、ラグナロードと月はどちらもその人のパーソナリティに関わる惑星だからです。ちなみにパーソナリティに深く関わるもうひとつの惑星、太陽は精神性の12室に在住していますね。

(注:もちろんガンダーンタだけでは判断できません。必ず他の要素も見てください)


ただ、このガンダーンタ、基本的には健康面では要注意の印です。特にガンダーンタの惑星の配置が悪かったり、傷ついていたりする場合、ダシャー期間中などはお気をつけください。



※1 ラグナ(アセンダント)の星座の支配星。

※2 他の説明としては、27ナクシャトラ(星宿)は牡羊座〜蟹座、獅子座〜蠍座、射手座〜魚座の3つのサイクルに分けられるから、というのがある。ガンダーンタはそのサイクルの終点と始点にあたるため。

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