占星術を学び始めるタイミング(ダシャー)とは?
- blueastrologer
- 1 日前
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毎年6月にスタートする初心者向けレッスンですが、今年は特に多くの生徒さんを迎え、大変賑わっております。
試験的にはじめていた内部向けの「実践クラス」に加え、今年からレッスンを終えたばかりの方を対象にした「復習クラス」もスタートし、カリキュラムも少しずつ充実してきています。
さて、2021年にレッスンをスタートして以来、僕が生徒さんのホロスコープを見て必ずチェックするポイントがあります。
それは、その方がレッスンをスタートした時のヴィムショッタリ・ダシャーです。
6月の記事で、木星と水星のダシャーが、僕にとってちょうど小説執筆のタイミングであったことをご紹介しましたが、実はこのふたつの惑星には他にも重要な意味があります。
それは、木星と水星は占星術をあらわす惑星でもあるということです。
僕が以前から聞いていたセオリーとしては、人が占星術を学びはじめるタイミングは水星か木星のダシャーであることが多いということ。
それで、実際に僕は毎年検証してみているのですが、これが確かにかなりの割合であてはまっているのです。
そこで今回はホロスコープの使用を承諾してくれた今年度の生徒さんを対象に、以下のパラメータを検証してみたいと思います。
① レッスン開始時(2025年6月)のダシャーのマハーダシャー、あるいはアンタルダシャーの惑星が水星か木星である。
② マハーダシャーラグナから見た5室に、水星か木星が絡む。
②の「マハーダシャーラグナから見る」というのは、マハーダシャーの惑星が在住する星座を1室(ラグナ)としてホロスコープをチェックし、そのダシャーの傾向を読む方法です。
では、以下に9人の生徒さんのホロスコープとダシャーを示します。
果たして、どのくらいの割合であてはまっているのか?実際に見てみましょう。
Student①

Ve-Me(23/12~26/10)
① アンタルダシャーが水星
② 蠍座(金星が在住している)から5室を木星が支配し、水星がアスペクト
Student②

Ju-Ve(25/6~28/2)
① マハーダシャーが木星
② 双子座(木星が在住している)から5室に水星がアスペクト、双子座から5室を支配する金星と木星がコンジャンクト
Student③

Ju-Sa(23/4~25/10)
① マハーダシャーが木星
② 魚座(木星が在住している)から5室に水星がアスペクト
Student④

Ve-Me(23/12~26/2)
① アンタルダシャーが水星
② 山羊座(金星が在住している)から5室を支配する金星が水星とコンジャンクトし、木星からアスペクトされている
Student⑤

Sa-Me(25/6~28/2)
① アンタルダシャーが水星
② 蠍座(土星が在住している)から5室を木星が支配し、水星とコンジャクト
Student⑥

Ve-Me(22/9~25/7)
① アンタルダシャーが水星
② 蟹座(金星が在住している)から5室を支配する火星と水星がコンジャンクト
Student⑦

Sa-Ve(23/3~26/5)
① ×(ただし、土星は木星にアスペクトし、金星は木星とコンジャンクト)
② 蟹座(土星が在住している)から5室に水星がアスペクト
Student⑧

Me-Me(25/3~27/8)
① マハーダシャー・アンタルダシャーが水星
② 射手座(水星が在住している)から5室を支配する火星が水星にアスペクト
Student⑨

Ju-Ma(25/5~26/5)
① マハーダシャーが木星
② 蠍座(木星が在住している)から5室を木星が支配している
というわけで今年度の生徒さんを対象にした場合、
① レッスン開始時(2025年6月)のダシャーのマハーダシャー、あるいはアンタルダシャーの惑星が水星か木星である →8/9人
② マハーダシャーラグナから見た5室に水星か木星が絡む →9/9人
という検証結果になりました。
①に関しては、今回記事に掲載しなかった生徒さんも5人いるので、その方たちも含めた場合、当てはまっていたのは11人。つまり、11/14人となり、約78%となります。
先に述べたように、僕はこの検証を毎年行っているのですが、不思議なことに毎年このくらいの割合になります。
②に関しては今回はじめて検証してみましたが、こちらも非常に興味深い結果となりました。
木星か水星のダシャーになる確率
さて、ここで気になるのが、一体どのくらいの確率で水星か木星のダシャーになるのかという点です。
そこで、自分なりに計算しておおまかな確率を求めてみました。
求めたいのは、
マハーダシャーかアンタルダシャーが水星か木星になる確率です。
本当は皆自分のカルマにしたがって生まれてくるのでありえないのですが、ここでは無作為にダシャーが選ばれるものと仮定しました。
全部で9つの惑星の中から2つの惑星が選ばれなければいけないので、2回(マハーとアンタル)抽選してどちらかで2/9を引ける確率は39.5%(32/81)。
だから、約4割・・・としたいところですが、そう単純ではありません。
なぜならば、ダシャーは惑星ごとによって長さが違うからです。
たとえば、
月―木星期は16か月。
土星―水星期は32.3か月。
ケートゥ木星期は11.2か月。
ヴィムショッタリ・ダシャーはダシャーを担当する惑星によって期間が異なるので、この点を考慮に入れなければなりません。
そうすると、ヴィムショッタリ・ダシャーは120年=1440か月。
上記を考慮して、木星か水星が絡むダシャー期間をすべて合計すると682.7か月。
よって682.7÷1440=0.4740972......
マハーダシャーかアンタルダシャーどちらかに木星か水星が絡む確率は約47%になります。
意外と高い確率であることに驚かれたのではないでしょうか?
しかし先にご紹介した通り、僕の生徒さんは約78%が当てはまっているので、この47%という標準値を大きく上回っているのは大変興味深いところです。
また、中には僕と出会う以前からインド占星術を学んでいたというケースもあるでしょう。その場合は、その時期のダシャーで見たほうがいいのかもしれません。
というわけで、今回は占星術を始めるダシャーについて検証してみました。
もしあなたがこれから木星や水星のダシャーを迎える、あるいはすでに迎えているのであれば、それはもしかしたら占星術を本格的に学び始めるタイミングなのかもしれません。
もし機会があれば、ぜひ新たな一歩を踏み出してみてください。
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