【時刻修正】アガサ・クリスティーのホロスコープ~前編~
- blueastrologer
- 7月18日
- 読了時間: 3分

長編小説の公開も無事に終わったので、久しぶりにインド占星術のテクニックについて記事を書いてみたいと思います。
実は先週まで清水俊介先生のクラスにおけるプレゼンの準備に追われていたのですが、本番も無事に終了しました。
その中で作家アガサ・クリスティーのホロスコープについて取り扱ったので、今回はそれにもとづき、彼女の出生時間についての検証のプロセスを一部お見せしたいと思います。
Agatha Christie

作家のアガサ・クリスティーについては言うまでもないと思いますが、簡単に説明を。
66冊の探偵小説と14冊の短編集で知られ、発表された小説の多くが世界的なベストセラーとなり「ミステリーの女王」と呼ばれた女性です。
特に架空の探偵エルキュール・ポアロとミス・マープルを主人公とする推理小説で有名ですね。
映像化されることも多く、僕自身も近年ケネス・ブラナー主演でリメイクされた「オリエント急行殺人事件」や「ナイル殺人事件」を見に劇場まで足を運びました。
実は、アガサのホロスコープはインド占星術関連の書籍には登場しません。
海外のセレブのホロスコープを多く扱うマーク・ボニーさんの書籍でも同様です。
そこで、僕は思い切ってマーク・ボニーさんにメッセージを送り、アガサのホロスコープを持っていないか尋ねてみました。するとありがたいことに返事をくださったのですが、
「獅子座ラグナのホロスコープを使ったことはあるが、正しいという確証はない」
ということでした。

そこで、セレブのデータを多く所蔵するAstro Databankでアガサ・クリスティーで検索をかけてみると、以上のようなバースデータが掲載されていました。
1890年9月15日、14時14分(サマータイムはなし)。イギリスのトーキー生まれ。
下の「Data source」というのは出生情報の信憑性をあらわしますが、rankAAとあります。

上記はAstrodatabankのランクの内容について詳細に書かれたもの。
アガサは上から二番目の「Quoted BC/BR」にあたります。
つまり、出生証明書(あるいはそれに相当する記録)を「引用」したものということになります。
「in hand(直接見た)」の下に位置しているということは、信憑性としては同じランクAAでも一枚落ちると見てよいでしょう。

というわけで、Jyotish-ONEにデータを入力して出力したホロスコープが以上になります。
さて、ここで普段からホロスコープを見慣れている人間であれば、即座に頭の中に警鐘が鳴り響くのではないでしょうか。
Asc(アセンダント)の度数に注目してください。射手座の1°15′。
これは、もし出生時刻が数分前であれば、アセンダントが射手座から蠍座に移ってしまうことを示しています。
こういう場合、必ずホロスコープを検証し、まずD1(左側の出生図)のアセンダントを確定しなければなりません。
では、アガサのホロスコープのアセンダントはどちらになるのでしょうか?
長くなりそうなので、今回はひとまずここまで。
僕の見解を次回ご紹介しますが、よければ参考になりそうなエピソードを何点か紹介しますので、インド占星術を学ばれている方は一緒に考えてみてください。
①職業は作家。
②薬剤師の資格を取得し、大戦中に助手として勤務した。
③幼少期は母の方針で学校に行かず、友人もいなかったが、父の書斎で様々な書籍を読みふけって過ごした。
④1901年11月に父が病死。
⑤1914年12月にアーチボルド空軍大尉と結婚。
⑥1919年8月に長女ロザリンドを出産。
⑦1926年6月に出版した『アクロイド殺し』でベストセラー作家に。
⑧1930年9月に考古学者マックスと中東で出会い、再婚。
せっかくコメント欄があるので、そちらに意見書いていただいても結構です!
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